5種類の不動産売り求むチラシと、その反響率を公表しました。
今や全国的に不動産仕入れ業務の集客は不動産一括査定サイトなどオンライン集客が主流になったおりますが、昔ながらの売り求むチラシと言ったオフライン集客もまだまだ馬鹿に出来ません。
それでは最初に各種売り求むチラシの内容と、その反響率をご紹介致します。
尚、目標反響率として設定しております「〇〇部で反響1件」とは、年間何十万部とチラシを実施し、年間の反響率を集計した場合を指します。たまに「先月、5,000部の売り求むチラシを実施したところ2件の反響が得られたのですが、このチラシは優秀なチラシと呼べますか?」とのご質問を頂きますが、優秀なチラシか否かは、ある程度のボリュームで実施しなければ判断出来ません。
【種類①】FAX査定チラシ
お客様に査定対象物件の概要を記載して頂き、FAXで送信して頂く形式のチラシです。チラシの天をFAX送信方向をとし、その付近に「FAX送信方向」という文言と送信方向を示す矢印を置く措置により、反響数が増加する事がテストで確認出来たためこの方法をお勧めします。
令和の時代にFAXチラシなど効果があるのかと疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょうが、普通の売り求むチラシにするよりも、FAXチラシとした方が電話によるお問い合わせも増える傾向にあります。尚、FAXは24時間受付している事と、FAX受信確認完了後、すぐにお電話差し上げる旨も記載して下さい。
このような査定チラシと同様のサービスをWEBで行う場合は、インターネット広告に相当の予算を割き、「アクセス⇒査定を促す文言(例:すぐ売りたいあなたも、3ヶ月後に売りたいあなたも、1年後に売りたいあなたも、価格だけを知りたいあなたもお気軽にお試し下さい)会員登録・入会⇒査定価格の自動算出(例:1分で価格が出ます)」という導線でお客様を通誘導しますが、チラシ版も同様にFAX送信や電話問い合わせの導線や誘導を意識した紙面にしましょう。又、家庭用FAXでの問い合わせを想定していますので、チラシサイズはA4サイズで作成して下さい。
●目標反響率:10,000部~12,000部で反響1件。
【種類②】買い取り相談チラシ
単なる売却依頼、査定依頼の申込獲得を目指すFAX査定チラシより一歩進んで、買主業者の立場から買取相談を含む「早く売りたい。知られず売りたい」といった反響獲得を目指すチラシです。
このチラシでは買取対象物件の築年数や使用基準、各種住宅設備の状況、法令上の制限、許可申請の都合などによっては買い取れない旨や、買取基準に該当する物件であっても買取前には正式な物件調査が必要であるも勿論記載します。しかし、それよりも大切な事はメインキャッチコピーで「買取の最短期間」や「買取予算の上限」を示しておくことです。更に買取物件のイメージ写真(古い戸建てやマンション、雑草の生えた更地、残置物の多い室内他))を掲載し、事実このような不動産を所有し、早々の売却を望んでおられるお客様にアピールしたいところです。
●目標反響率:15,000部~20,000部で反響1件。
【種類③】引き取り相談チラシ
買取より一歩も二歩も進んだ(?)引き取り相談チラシです。今は売れる物件、売れるエリアであれば未完成の新築複数現場が即完売し、中古物件も買った値段より相当高値で成約になる事もあります。
その一方で「タダでもいらない不動産」も日本各地で増えて来ています。不動産の二極化という言葉の意味を重く受け止めざるを得ない時代がやってきたのです。そこでご提案したいチラシの手法が「引き取り相談チラシ」です。
室内残置物を含め不要な不動産をそのまま引き取る、言葉は少し悪いですが、まるで不要物回収のようなチラシを実施し、目一杯低価格で再販すればなんとか利益を生み出す事も可能でしょう。
この手法により我々、不動産会社もリスクを押さえて物件を再販する事が出来、不動産所有者様も不要物件から解放され、物件所在地の界隈も空き地や空き家が多くなる傾向を押さえる事が出来るのです。
この記事をご覧頂いている方の中で、人口が減少傾向に郊外を商圏とされている方は、一度この引き取り相談チラシをお試し下さい。
●目標反響率:15,000部~20,000部で反響1件。(買い取りチラシとほぼ同様)
【種類④】具体的なお客様がいますチラシ
昔から不動産業界で広く実施されている「この近くで物件をお探しのお客様がいますチラシ」です。この具体的なお客様チラシを作成するにあたってお約束頂きたい事は、本当にお客様がいらっしゃる場合に実施して頂くという事です。
では、本当にこの近くで物件をお探しのお客様がいらっしゃる事を前提としてお話を進めて参ります。
具体的なお客様チラシで反響を獲得するコツは、お客様の内容(お住まい・年齢・家族構成・ご職業・購入理由等々)と購入を希望する物件の内容(駅からの距離、間取り、面積、築年数等々)を出来るだけ詳細に記載する事です。
個人が特定できないギリギリの範囲で記載するよう心掛けて下さい。探しておられるお客様が複数いらっしゃる場合はお客様を集めた一覧のように記載する場合もございますが、この場合であってもお客様の内容と購入を希望される物件の内容は、出来るだけ詳しく書いて下さい。
以前、私のクライアントがとある区分所有マンションに具体的なお客様チラシを実施されたのですが、そのチラシには「7階以上限定で探しています」と記載しました。そうすると6階の区分所有者様から「私の家は6階なのですが、6階では駄目でしょうか?」というお問い合わせがありその後、専任媒介契約を締結出来た事例もございました。
このように詳しく記載すれば売主様もしっかりとご覧下さる可能性が高まりますので、「文字ばかりで読まれないのじゃないかな?」などと思わずに、詳細に記載する事を忘れないで下さい。
●目標反響率:実施時期、対象物件、記載表現によって大きく異なる。少しの表現変更で反響増の可能性大。
【種類⑤】売却相談会開催チラシ
不動産売却相談会を開催し、それをチラシで告知する事は有効な売り求むチラシの形態です。このような相談会を開催する場合、多くの不動産会社様が「相続相談会」や「税金相談会」、「法律相談会」などでの集客を考えられますが、これらの相談会で実際に売り案件を獲得出来る確率はかなり低いと感じています。
そこで、私がお勧めする売却相談会のテーマはズバリ「不動産高値売却相談会」です。
この相談会では、一般的な売却相談会のメニューである、媒介契約の違いや不動産売却の流れ、宅地建物取引業法の解説と販売時の不当表示の禁止、不動産公正取引協議会の公正競争規約などにも少し触れますが、一番重視する事は「如何にすれば所有不動産を高値で売却する事が可能かを説明する事」です。
これは何も特別な内容を説明するものでは無く、例えば不動産を一番高く買う可能性が高い方は「向こう三軒両隣」である事を紹介し、これら近隣に対してはどのような広告宣伝活動をすれば良いのかを解説するだけでも、立派な不動産高値売却方法の講座になります。
このようにテーマや内容を工夫する事も重要ですが、不動産売却相談会を開催する会場も大切です。
自社の店舗で相談会を開催する不動産会社が多いですが、これではお客様は敷居が高いと思われるかも知れません。
従って不動産売却相談会の会場は市町村が運営する会館やホールがお勧めです。これら公的な会館やホールは会場を借りる料金も安く設定されている事が多く、相談会に来られるお客様も安心してご来場下さる可能性が高くなるため、自社の店舗開催とは異なる反響を獲得出来ると思います。
●目標反響率:3,000部~5,000部で反響1件。
各種売り求むチラシの作成方法やその効果について聞きたいと真剣に希望される方は、以下の≪ご相談・お問い合わせ≫から今すぐお問い合わせ下さい。
1973年(昭和48年)大阪市西区で生まれ
1996年(平成8年) 住友林業ホームサービス株式会社入社
1997年(平成9年) 宅地建物取引主任者登録
2007年(平成19年)株式会社IDU(当時)へ転職
2009年(平成21年)株式会社レコ起業。執行役員に就任
2017年(平成29年)取締役に就任